恋愛の在り方を考えさせられる一冊

強迫小説の秀作
「強迫」とは、広辞苑の3番目の定義によれば「〔医〕つまらない考えや感情などが頭にこびりついて、抑えようとしても不可能な症状」(第五版より)のことをいう。金原ひとみはこれまでにも優れた強迫小説を書いてきたが、本作品も男女3人の視点から「強迫」が丁寧に書き込まれている。最後のゲームのシーンでは、感情をなくし、存在が消え去っていく感覚こそが、強迫の向こうにある究極の願望であることが象徴的に描かれている。幻影、宙吊り、そして消滅願望。金原ひとみの不安を追いかけ続ける強迫小説は、逆説的だが、そこに安らぎが感じられる。

文章的には読みやすいが
今までの作品と比べると、比較的読みやすい(理解しやすい)作品だと思いました。
でも個人的には、いつもの独特な言い回しや文章で魅せて欲しかった。

内容にもう少し刺激が欲しかったのと、
読み終わった後に物足りなさが残ったので星3つにしました。

恋愛の覚悟。
喪失への恐怖が物語の主軸を成している一種の恋愛小説。
バイセクシュアルな彼を間に三角関係に陥った二人、
「私」と「僕」、そして「私の元彼、「俺」。
3者それぞれの視点で語られた短編集です。

相手の存在を通してしか、確認できない自分のアイデンティティー。
喉から手がでるほど相手を欲しているのに、
それが手に入らない時のもどかしさと激しい憎悪。
そして、実際に手にした時に、新たに発生する喪失への恐怖。
なんとも悲愴感漂う話。もどかしさも感じてしまう。

恋愛の在り方を考えさせられる一冊でした。
でも金原ひとみファンとしては、もう一歩踏み込んだ作品にまで
して欲しかったなあ、と思ったのでした。

星へ落ちる
金原 ひとみ

子供服
posted by nana at 18:20 | 生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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