ファンタジーの要素などかけらもない日常の風景

膨大な写真が単行本とはまた違った味わいを醸し出している
番号のついた送電線の鉄塔を、
81番から1番まで逆に辿ってゆく、ただそれだけの話。

ファンタジーの要素などかけらもない日常の風景、
「鉄塔」を主役に据え、ゴールが見えている冒険を扱いながら
かくも私たちの中の「少年」を揺さぶられる手腕は
(女性の方すみません)見事と言う他ない。

正直鉄塔のディテールを81本分読み続けるのは
一種の苦痛である。しかし今だから下らない、と言える
何かに拘った事のない人はいないのではないだろうか??
大人顔負けの知識と、未成熟な自我とのアンバランス、
その青さが瑞々しい。

このソフトバンク版は、単行本とラストが違う文庫版の本文に
作者が本来は挿入したかった写真を全て収録した完全版。
ファンタジー色が廃されたラストの味わいと、
膨大な写真が単行本とはまた違った味わいを醸し出している。


私たちの中の「少年」を揺さぶられる
番号のついた送電線の鉄塔を、
81番から1番まで逆に辿ってゆく、ただそれだけの話。

ファンタジーの要素などかけらもない日常の風景、
「鉄塔」を主役に据え、ゴールが見えている冒険を扱いながら
かくも私たちの中の「少年」を揺さぶられる手腕は
(女性の方すみません)見事と言う他ない。

正直鉄塔のディテールを81本分読み続けるのは
一種の苦痛である。しかし今だから下らない、と言える
何かに拘った事のない人はいないのではないだろうか??
大人顔負けの知識と、未成熟な自我とのアンバランス、
その青さが瑞々しい。

ただ、「日本ファンタジー大賞」にふさわしいラストの処理に関しては
賛否両論はあろう。私はあまり拘らないが。

鉄塔おたくの存在を知らしめた本ですが
読み始めて、おおと思いました。
鉄塔おたくなんているとさえ思ってなかったですから。
しかし、すぐに退屈になってしまった。延々と鉄塔を辿るだけで、大した事件が起きるわけでもない。
小学生時代にこんなことがあったな、くらいにしか感じることができなかった。
でも、無理に話を大きくせず、あくまでも鉄塔を辿ることだけに注力しているのは、どこか
爽やかさも感じさせてくれた。
ラストはどう考えてもありえない。
でも、ファンタジーノベル大賞だから、いいのではないでしょうか。

鉄塔 武蔵野線 (ソフトバンク文庫 キ 1-1)
銀林みのる

マックスファクター
タグ:銀林みのる
posted by nana at 23:04 | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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