江戸の香りと大正浪漫

人情ある怪盗団たちの話を聴こう
「天きり」って知ってます?
屋根を切って夜な夜な気づかれぬうちにこっそり出入りして盗みを働くこと。

その天きり松の幼少の頃に盗人に丁稚奉公に出され様々な優秀な盗人たちの話を留置場で話聞かせる。

美しいおこんさん、カッコいい栄治さん、そんな大悪党たちの人情ある悪さがとてつもなくヒーローな話に聞こえてくる。

大正ロマンな小説。

江戸の香りと大正浪漫
浅田次郎の人気短編シリーズ。

著者自身も非常に気に入っている作品らしい。

泥棒の話と聞いて良い印象を持たないかもしれないが、義賊をイメージしてもらいたい。

目細の安、強盗の説教寅、ゲンノマエのおこん、黄不動の栄治、百面相の常……登場するのは、いずれも魅力溢れる人物だ。

特に「おこん」は男が理想とする女性像と言ってもいいだろう。

また作品には山県有朋、永井荷風といった実在の人物も登場する。

物語の主な舞台となる大正は、日本の近代史の中でも興味深い期間だ。

15年足らずという短い年月ながら、激動の明治と戦争へと向かう昭和に挟まれ、市民文化が華やかだった頃。

1912(大正12)年の関東大震災で東京…当時は「都」ではなく「市」だった…が灰になるまでの、束の間のきらめき。

古いものが否定され新しいものがもてはやされる風潮は、1980年代末のバブル期を思わせる。

そしてそういう世でも義理人情を重んじ、粋を愛した人々の生き様には、ほれぼれとさせられる。

もともと徳間書店が出版していたが、後に集英社が引き継いでシリーズ化した。

1巻では「槍の小輔」と「百万石の甍」がおすすめ。

暇つぶしにどうぞ
暇なときにどうぞ。

内容は浅田次郎お得意の【お泣頂戴】ではないものの、本の中の刑務所のの囚人と同じ様に続きが早く聞きたくなってしまいなんとなく全四巻揃えてしまう。

そんな一冊です。

じっくり読むなら蒼穹の昴や天国への百マイル、軽く読むなら天切り松や王妃の館。

如何ですか?天切り松 闇がたり 1 闇の花道浅田次郎

ネックレス
タグ:浅田次郎
posted by nana at 19:32 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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