完全を求めることの矛盾と焦燥

畜類
石原が畜類だと良く分かる作品。

読むと目が汚れる。

完全を求めることの矛盾と焦燥
「太陽の季節」の延長で有産階級の子弟が遊び回るような風俗的な作品が多い。

表題作はいま読んでもかなり凶悪な内容で、当時の風当たりは相当強かったことと思える。

狼藉をはたらくことを一種の特権のように捉えているガキの物語と言えるかもしれない。

まさに時代の寵児と言うところだ。

この作品集では「完全」であることを求めるのがテーマとなっているようだ。

これは著者の基本的な心情にも通じるのかもしれない。

しかし「完全な世界」など、生き続けているかぎり完成されないはずだ。

完結した人生だけに、完全な、すなわち閉じた世界が残される。

しかしそれを享受する自分はすでに存在しないのだから、完全であることを求めることには矛盾があると思う。

自分の人生を閉じる気もなかったけれど、完全であること以外は評価しない姿勢からは焦燥のようなものも感じられる。

限界があることは作家自身が気づいていたのかも知れない。

完全な遊戯 (新潮文庫)石原慎太郎

体脂肪計


タグ:石原慎太郎
posted by nana at 21:18 | 生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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