SFっぽい設定ではあるが、とても読みやすい小説

SFと呼べないかもしれないが
文學界新人賞受賞作。

芥川賞の候補作でもある。

出版される作品としては早川書房から出た『Self-Reference ENGINE』、『Boy's Surface』に続く3作目。

『Self-Reference ENGINE』は読んだが、すごく面白いSFだったので、この作品もそのつもりで読んだら、ちょっと感じが違った。

オブ・ザ・ベースボールはSFっぽい設定ではあるが、とても読みやすい小説。

もう1作、収録されているのは、『つぎの著者につづく』という作品だけど、こちらはとても一段落が長く(2ページ近くになるのもある)、また引用も多くて、難解。

でも、こっちの方が好きかな。

ライ麦畑でつかまえてを読んでいないとわけがわからないはず
それはどうなんでしょうか?文章も明らかに日本語の使い方を誤っている部分が多々あるし・・・設定は面白いんですけどね。

いったいどんな間違いがあったのか、是非にも知りたい
先ずはじめに言っておくと、星1つという評価は間違いである。

最低でも星4つ、おそらくは星5つが適当な評価であろう。

敢えて間違った星の与え方をしたのは、根本的な問題として、この作品が何かの間違いだとしか思われないからだ。

まったく。

何ゆえこの作品が一般文芸誌において新人賞を受賞し、あまつさえ芥川賞の候補になってしまったのか。

理解に苦しむ。

どこか早い段階でSFマガジン編集部へこっそり原稿を置き捨ててくるという、ただそれだけのことが、どうして誰にもできなかったのであろうか。

「世界のなめ方において、群を抜いている」とは、帯に引用されている、島田雅彦氏による選評の言葉である。

これほど的確な評価は先ずないだろう。

しかし、だからこそ、そういう作品が文学の主流において一定程度の評価を受けるというのは、どう考えても間違いである。

(もっともこれは本作の評価としての場合であり、円城塔氏その人が世界をなめきった人間かというと、Boy’s Surface 所収の Your Heads Only を読むかぎり、実はかなり切実な問題意識を持っているんじゃないかとも思う。

まあ、現代日本においてクイア・スタディーズがどれだけ切実な問題として取り上げられるかは、期待の程もないのだが)文學界新人賞受賞作、あるいは芥川賞受賞作としてこの書を手に取る大多数の人々にとっては、まあ、紛れもなく星1つの作品だろう。

かく言う自分も、常識的なねじを締めた状態では、同様の評価を下す。

ただ、頭のねじを緩めることに快感を覚えてしまうどうしようもない人々、具体的には同著者の既刊を楽しんで読んだ方々については、何の疑念も躊躇もなく「みんな大好きEJT!」としてオススメできる。

オブ・ザ・ベースボール円城塔

マスカラ
タグ:円城塔
posted by nana at 16:47 | 注目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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