まったりとした休日の午後にピッタリ

高嶋ちさ子のfreedom~Chisako style music
ちさ子さんのミニアンサンブル。まったりとした休日の午後にピッタリ。

音楽を楽しもうよ、というちさ子さんの提案そのもの。
息のあったミュージシャンが、楽しみながら、真剣に演奏。
これを聴けば、その仲間に入れてもらって、音楽を楽しめます。
そんな、アットホームな一枚。
最後の一曲なんて、みんなノリノリなのがよくわかります。
ちさ子さんワールドが全開、どこがって?聴いてみて、探してみてください。
意外なところにキラキラ光る名曲もあったりします。
リーフレットにある、ちさ子さんの曲解説、ぜひ読んでくださいネ。

私もCMにつられて

NDSのCMで演奏されている「ガンジス」に、私も惹かれて購入しました。結構人気なんですね。
高嶋さんと言えば、”12人のバイオリニスト”を結成して活躍中ですが、一般に言われているクラシックの古典でなく、現在音楽(といえるのかな)もすばらしく楽しめました。
もちろん古典もうまいと思いますが、切り口が変わるだけでもお得な一枚だと思います。

ぼくもCMにつられて

 僕の場合は、NDSのCMがかっこよくて興味をそそられて、そのBGMの1曲のためだけに、はじめて高嶋さんのCDを買いました。コロンビアのサイトで試聴した40秒からこれだと目星を付けました。8曲目の「ガンジス」です。
 高嶋ちさ子ワールドのすべてには、いきなりはついていけません。ですからいまのところ、中立的に★3つです。けれど、これから好きになれそうだし、知っていくだろうしと言う意味で★4つです。「満点はあげられないけれどその人ことは好きだ」というのと同じようにです。


freedom~Chisako style music

コーチ ポピー
タグ:高嶋ちさ子
posted by nana at 19:56 | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

完成度の高いアランフェス

村治佳織のViva!Rodrigo
2度目のアランフェス

村治佳織2度目の録音です。DVDなどを除いてということですが、以前の録音もよかったのですが、今回、思うところがあったのでしょうか。7年ぶりの録音になります。ロドリーゴ一家と交流が深まるにつれて、おそらく前の録音に不満を覚えたのかも知れないと勝手に想像するのですが、今回はロドリーゴ最初のギター協奏曲である「アランフェス」に始まり、最後のギター協奏曲となった「ある宴のための協奏曲」で締めくくるという意味深な内容。共演のオーケストラは名前も知らないガリシア交響楽団なのですが、この楽団の音の深みが美しく「へぇ?」と思わせるところがところどころにあります。まさにスペインを感じる一枚に仕上がっていて、これは村治佳織の狙いだったのかもしれませんね。余談ですがデジパックのジャケットが大変に綺麗です。

録音に難あり?

 録音の質について,少々首を捻りたくなる部分がある。ややデッド気味だが,楽器の音をしっかりと拾っており,見晴らしは良い。しかし,アタック感やダイナミックレンジの点で「?」と感じる部分がある。また,各楽器の大きさ,配置,距離感など,いわゆる音場の構築については,残念ながら見晴らしが良いとは言えないように思う。

 しっくりとこない理由は,各楽器が一つところにギュッと詰め込まれているように感じられるからだろう。また,音像から受ける印象が,実際の楽器の大きさよりもかなり大きく感じられる部分がある。録音なのだから等倍にはならないが,等比関係にあって欲しい。このせいで,えらく大きな楽器が狭い場所にひしめき合っているような印象を与え,息苦しく感じる。

 もちろん,全てがおかしいとは言わない。が,盛り上がる部分というのは,ほとんどこの状態になっており,これが鬱陶しいこと甚だしい。編集には細心の注意を払ってもらいたい。

完成度の高いアランフェス

村治がアランフェス協奏曲を録音するのは三回目である。一回目は99年のCDでオケは新日本フィルハーモニー。村治の演奏はテクニックにつたないところも聴かれるが、若々しい勢いがある。二回目は01年のDVD「コントラステス」で、オケはマドリッド州立交響楽団。一楽章と二楽章は99年よりやや遅めのテンポをとり、ギターは無難な演奏、オケは二楽章の聴かせどころで破綻している。今回の演奏は、テンポは01年に近い演奏だが、一楽章の冒頭と二楽章のカデンツアに村治の熟達を感じる。かつての名演奏といわれたイエペスのアランフェスより総合的に協奏曲としての完成度の高さがある。(迫力と重厚感ではイエペスのギターにはかなわないが)新解釈なのだろうか、一楽章でスタカートしないで弾くところが気になる。(ギターもオケも)初めて聴く「ある宴ののための協奏曲」は、ギターがテクニック的に難しい。すぐに覚えられる旋律がなく、速いスケールが多用されている。初演をまかされた名手ペペ・ロメロが「難しい」ともらしたそうなので、村治の演奏が弾くだけでやっとに聴こえるのも仕方ないか。山下和仁の演奏で聴いてみたいものだ。10月27日に村治のコンサートを聴いてきた。プログラムにバッハのリュート組曲一番(全曲)とシャコンヌ(BWV1004より)があった。シャコンヌは弟奏一氏のバイオリン譜によった編曲と違い、効果的に和音を用いた編曲(セゴビア的)であった。切れのよい分散和音(アルペジオ)が印象に残った。佳織嬢は、今後バッハの作品に取り組んでいくとコメントしていたので、CDになるのが今から楽しみである。

Viva!Rodrigo

ダコタのレイジーシリーズ
タグ:村治佳織
posted by nana at 22:51 | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

本の虫

出久根 達郎のいつのまにやら本の虫

「本の虫」 と 「本を無視」

古書店のご主人にして直木賞作家、名随筆家としても名高い 出久根 達郎 氏。
本書は、氏が新聞連載・雑誌 等に発表した 「書物エッセイ」 を編集した一冊です。
胸にチクリとくる話、おもわず 「へぇ」 と口をつく話、ニヤリとさせられる話……読後感はさまざまですが、独特のあたたかみを持つ文章はかわりません。
世は 「活字離れ」 と言われて久しく、<いつのまにやら本を無視> してしまう傾向があるようですが、著者や レビュアー の方々のような 「本の虫」 だってまだまだ健在!
「本の虫」 はますます本好きになり、「本を無視」 の方には本の楽しみかたを教えてくれる好著です。


本の虫、集まれ

 神田の神保町に1年に数回おじゃましていつもその書店と本の数に圧倒されて、見ているだけで「お腹」がいっぱいになって帰ってきます。書店のカラーか、お店に入ってもずいぶん雰囲気が違います。お年寄りの店主さん、若いバイトらしい人を何人も使っているお店、若主人一人らしい書店などさまざまです。
 氏のこの作品は今まで読んだものと重複する話もあるものの、相変わらずおもしろいです。何冊読んでもそのたびに新鮮で、違う角度から「お店」にスポットを当てることができる筆力とはすばらしいものだと、読んでいつも感心しています。
 ほろりとしたり、著者と一緒に怒ってしまったり悔しくなったり、うれしくて幸せな気分になったり(私は電車で「誤植」の項を読んでいて思わず吹き出してしまいましたが)など”話の玉手箱”でどこから読んでも楽しめます。本好きな人はご一読されますます「本の虫」になってください。

いつのまにやら本の虫

カゴバッグ
posted by nana at 23:02 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

貴重で小さな命

戸川 幸夫のイリオモテヤマネコ

貴重で小さな命―イリオモテヤマネコが発見されるまで

 著者がイリオモテヤマネコを「発見」するまでの経過を描いた本である。イリオモテヤマネコは、西表島という小島で生息し、独特の特徴を持つ山猫で、現在は、イリオモテヤマネコ属の一属一種とか、ベンガルヤマネコの一亜種とか分類される希少種である。詳しくは、http://www.tbs.co.jp/seibutsu/zetsumetsu/ymn_yamaneko01.html

 本書には、イリオモテヤマネコが発見された昭和40年代になっても、島内の村々をつなぐ道路もなく、電気も乏しく、農業も困難だった西表島の様子も詳しく書かれている。野生生物が生きてゆくには、人間にとってとてつもなく不便で、手つかずの自然環境が不可欠であることを痛感させられる。「地球のために」などといくら口に出してみても、人が車で自由に移動し、設備が整ったリゾート・ホテルが建つような環境では、イリオモテヤマネコが生息していくのは、きわめて困難だろう。

 真の自然保護、野生生物保護のために、何が必要なのかを考えさせられる本である。イリオモテヤマネコという小さな生命がこれからも続いていくために、私たちには何ができるのだろう。


イリオモテヤマネコ

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タグ:戸川 幸夫
posted by nana at 17:29 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

優しさが身に沁みます

藤堂 志津子のアカシア香る

40歳からの恋愛

恋愛、仕事、夢、に一生懸命に生きて、傷ついた20代、仕事にプライベート共に充実してると思っていた30代。母親の病気をきっかけに、自分のことを考えてみた40代初め。母親の死によって、ひとりきりになった寂しさを、結婚して、家庭を持ってうめるか、仕事に没頭して忘れようか。まだまだ、やり直せる気になる、話です


優しさが身に沁みます

病気になった母の看病のため、仕事を辞めて故郷へかえった美波。
その努力もむなしく母は逝き、立ち直れぬ美波にそっと寄り添う、幼馴染の音村。
優しい恋で癒されたのもつかの間、かつての上司であり恋人でもあった墨岡が、ガンのため余命わずかであるという事実を知る。
いちどは身を引いた美波に訪れた、別れと転機と再生を描いた作品。
人の優しさが、身に沁みる一冊です。

アカシア香る

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posted by nana at 00:20 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

津軽にて酒三昧

太宰 治の津軽

大切な人との再会?民族誌としての『津軽』
『富岳百景』と比べて、どちらかと言えば『富岳百景』の方が好きだ。
私は明るい雰囲気の話が好きだから、結婚を控えて妙にうきうきした感じの伝わってくる『富岳百景』が好きだ。太宰のような陰気な人が妙にハイになっているといじましく感じる。
とはいえ、本作も太宰作品ではどちらかと言えば、陽性の方らしい。
本作は、紀行風土記の体裁をとりながら、その実は人物風土記となっている。
生家と隔絶があり、自然と出身地の津軽にも足が遠のいていた太宰が、原稿執筆という大義名分をテコに重い足をふるさとへ向ける。ところが、ふるさとの人々は彼をわすれずにいたどころか、むしろ大いにその名声を誇りにして、暗く不景気な時代にもかかわらず、大げさなほどに歓待するのだった。
多くの旧友との交情が描かれるなか、クライマックスは著者の乳母であり先生でもあった「たけ」との再開の場面。
私はこの場面が好きだ。日本人はどんなに懐かしく、会いたくて仕方がなかった人と再会した時でも、本来は、抱き合ったり号泣したりはしないものだと思う。
高島俊男氏は、北朝鮮からの帰国者や復員軍人の家族との再会場面などを引いた後で、こう述べている。「わたしなどはむしろ、九死に一生を得て帰ってきた夫を空港に迎えた妻が黙って静かにおじぎする姿や、あるいは、久しぶりに帰ってきた人が子供の頭をちょっとなでるしぐさなどに深い愛情を感じる」
古き良き日本人、とはあまり言いたくないが、そんなエスノグラフィーとしても読めるところに、逆説的だが、深い文学性を感じた。

津軽にて酒三昧
太宰の生まれ故郷は津軽・金木。
昭和13年に、太宰が故郷の津軽半島を、3週間かけて旅した際の紀行的小説。
その内容は、表面的なものではなく、太宰独特の細やかな人情の機微にも富んでいます。
また、太宰自身の考えや内面が、細緻に描かれています。

太宰は無類の酒好きです。
しかし食べ物は、がつがつしているとはしたないから、あまり食べないそうです。
ただし、蟹だけは別だと名言していますが。

蟹田に行くと、蟹をアテ酒三昧。
外ヶ浜へ行くと、かつての友人二人とある寺を拝観する事になりました。
「ちょっと飲みましょう」と友人。
「ここで飲んではまずいでしょう」と太宰。
「それでは、酔わない程度に飲みましょう」と友人。
結果は予想どうりで、和尚の有り難い話を、三人とも全く覚えていないのでした。

こんな具合に、よく酒を飲む旅ですが、全体にユーモアがあります。
それは、事実を誇張せずに語られているだけで、ユーモアと意識せずに書かれているのだと思いますが、
その事実そのものが面白く、思わずニヤッとしてしまいます。

しかし、終盤の乳母たけとの再会は、涙を誘います。
この場面には、本当にハラハラしみじみとさせられます。

こんな具合の、喜怒哀楽に富んだ、非凡な紀行的文学作品です。

明るいそのまんまの太宰に会える
 昨年は、太宰治生誕100年だったこともあり、たくさんの太宰作品を読んだ。その中で、「ああ、太宰という人は、本来こういう人だったんだなあ。」と、ようやく生身の太宰に会えたように感じたのが、この作品である。彼は、故郷津軽の人たちとこのように語り、このように酒を飲んだ。そして、大好きだった育ての親と再会する。太平洋戦争真っ直中の昭和19年の春、彼は都会の生活を逃れ、故郷津軽を旅する。この作品では、友と語るリラックスした明るい太宰に会える。また、一方で、実家に対する彼のコンプレックス、気詰まりも理解できる。長部氏による作品「津軽」の裏話(解説)、太宰本人の手による津軽半島の地図など、この文庫ならではの特徴も見逃せない。
津軽

イイタイ
フィッシュオン!
タグ:太宰 治
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大切なものを守る勇気を考えさせられる

立原 正秋の冬の旅

読めば読むほど、深みにはまっていく本
主人公(行助)の取り巻きの構成がよく、主人公の個性をよく引き立てている。特に義兄との関係において、優しさと紙一重のところにある残酷さを見事に表現している所が素晴らしい。どんどん文章の中に読者を引き込んでいく、手法は見事だと思う。登場する女性は、ややでき過ぎの感もあるが、主人公の脇役として、存在感を充分出しており、ある意味、本小説自体の潤滑剤的な存在にもなっている。私にとって愛着のある一冊。

清澄そのもの
主人公が少年であるので、立原にはめずらしく女の情念がドロドロしてこない。主人公は大人びていてちょっとかわいげがないともいえるが、厳しい自らの生をまっすぐ見据えて立つ姿勢は見事。身を切るように冷たい中で、清澄な輝きを見せる冬の早朝のような読後感だった。とくに中・高校生から大学生に薦めたい。

大切なものを守る勇気を考えさせられる本です
 主人公の行助は、家族を守るために無実の罪で刑務所に2回も入ることになる。読み進めるにつれ、こんなに良い子はいないと少し違和感を感じることになるのだが、それでも読むものの心をつかんで離さない。  大切なものを守ることの本当の意味をすごく考えさせられる一冊です。家族とけんかしたときに読んでみてください。
冬の旅

オロビアンコ
タグ:立原 正秋
posted by nana at 18:32 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

やはり「真実は小説より奇なり」


AUTHOR: admin
立花 隆の宇宙飛行士との対話

SF・・・やはり「真実は小説より奇なり」
2よりも1の方が面白い。
実際に地球を後にした宇宙飛行士たちの話は何年経っても色褪せません。
特にOLから宇宙飛行士へと異色の転職を果たした菊地涼子さんの話は、可笑しくて可笑しくて一気にファンになってしまいました。
性格や宇宙飛行士になるまでの経歴は全く違う4人。
では、宇宙飛行士に求めらる素質とは?
それぞれの個性がインタビューから十分伝わってきて、とても楽しめます。

宇宙体験、神、これからの宇宙開発
 2巻に別れた立花隆の「宇宙対談集」。SF作家から日本人宇宙飛行士、心理学者、司馬遼太郎と多彩な顔ぶれで宇宙体験と神、日本の宇宙戦略を論ずる。
 やはりスペースシャトルで実際に宇宙に行った毛利衛の体験談が興味深い。宇宙空間から眺めた地球の美しさは言葉につくせないというが、うらやましい限りである。
 それにしてもわが国の宇宙開発に対する施策のお粗末さは悲しい限り。バッサリ斬り捨てる立花の論調が小気味良い。
 日進月歩の宇宙開発現場では一昔前の対談集といえなくもないが、内容は読み応え十分。
宇宙を語る〈1〉宇宙飛行士との対話

ケイトスペード 財布
タグ:立花 隆
posted by nana at 16:04 | 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

例文のセンスが抜群

日本国際連合協会のテーマ別 時事英単語集

このテ(CD音声なし)の英語学習本はトイレに積読・監禁状態状態になりがちで買う気がしないんです・・・
本の中身、内容、レイアウトは申し分ないと思うが、如何せんCDがないのが残念。全ての英語学習本に言えるのだけど、特に味気ない単語・熟語・連語・クリーシィエ・ことわざなどを暗記用にただ黙読して理解するのと、耳から音声を通しての理解度、定着度、実用度は雲泥の差がある。 視力が弱い私の場合は まずいことに、字面だけ追って(読んで)いると、10分位で意識朦朧となって寝てしまうという、非常に損な習慣的遺伝子をも持ちあわせている。もし私が、植田一二三氏のように本(読書)だけで頭に入り暗記できる人なら、優れた英和辞書1冊あれば 生涯英単語に関しては充分とも言える。 向学心はあるのだが、飽きやすく忍耐力や継続力がない。 なので、どんなに素晴らしい英語本でもCDなしはトイレに積読・監禁状態(たまにウンチしながら暇を潰すが、、、)なのである。 も1つCDの良い面は、ヤル気と集中力それに実用有効度を増すということだ、、、とくに私のように視力障害があって性格が横着な人間には。 なのでこの本学びたいけど、このテ(CD音声なし)の英語学習本はトイレに積読・監禁状態状態になりがちで、自分的には星1つかな・・・?  出版社さんにお願いです。 いい本なのだから、ぜひCDも出して下さーい!

例文のセンスが抜群!
 単語集は沢山あるが、単語集のよしあしを決める大きなポイントの一つに、例文がある。ひと時の受験参考書では、例文を入試問題から取り、それゆえの文構造の複雑さに、単語集の使命である「できるだけ典型的な例を提出する」という任務を果たせず、埋没していった本が沢山見られた。この本で私が評価するのは、集めてある単語のラインアップとともに載せられている例文のセンスの良さである。内容的に重要だったり、表現として重要なものが入っていたり、基準は違うものの「学習して決して損をしない」例文が掲載されている。まさに、使用する読者に心が行き届いている本であるといえよう。参考までに私が評価するその他の単語集系のものに、青春出版社 故森一郎氏の「試験に出る英熟語」、大修館 瀬谷廣一氏 語根中心 英単語辞典がある。 

浪人中にあれば良かった一冊
この英単語集は、英検等の資格試験だけでなく、大学受験でも使えます。対象として、ターゲット1800や速読英単語をやり終え、早慶(法・経済系)や東京外大、上智やICUを目指す人は必携です。中でも、政治・経済・ビジネスのテーマは重要だと思います。私は、TOEICのスコアアップを目的に利用しますが、「大学受験中にこれがあれば良かったなあ…」と思う今日この頃です。本屋等で手に取った方は、是非使ってみてください。応援します。
テーマ別 時事英単語集 [国連英検特A級・A級準拠]

ギラギラ
posted by nana at 23:18 | 注目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

谷崎 潤一郎の卍

谷崎作品の中では品にかけるメロドラマ
 女性の同性愛を描いた作品として有名だが、実際はこの同性愛カップルを軸としつつも、虚言癖を抱えるお騒がせな美男美女カップルと凡人夫婦、各々のメンバーの間で錯綜する愛憎劇を描いた作品である。

 名古屋のテレビ局が製作した昼のメロドラマみたいなコテコテな展開なのだが、上方上流階級の口語で語られる文体、古き関西旦那文化の匂いが微かながらも薫る舞台設定等が、このストーリーを奇をてらった三流ドラマに堕さずに済んでいるのは流石、谷崎の腕である。だが、しかし。この旧き良き上方の匂いの書き込みという点では「細雪」「春琴抄」等の他作の方に軍配が上がり、本作では寧ろ悪女ヒロインの怪しさを描くことに作者のエネルギーの大半は使われたように思う。(勿論、ここで言う上方の薫りというのも、関東出身の谷崎のエキゾチシズムを通したものではあるが。)

 また個人的に、こういう虚言癖所有者に取り憑かれて大変な苦労を被った体験を持つ僕としては、この作品は読んでいて心臓が痛くなる程にリアルだった。このことが読み進めるのを辛くしてしまい星付けを減点することにしたが、まあそういうアンラッキーな経験が無い場合は、普通にフィクションとしてこの性愛ストーリーを楽しめるのではないでしょうか。

耽美派
我が儘に育てられ、夫のある身でいながら技芸学校で知り合った美女との愛に耽る主人公。同性愛といった稀有な経験を、上方言葉によって妖艶に描き出す。理性によって抑圧されることのない感性は、破滅を伴う美を追い求めるしかないのでしょうか。

「男が女に魅力を感じるのは自然で当たり前のこと。だから女が女を美しいと感じることは美により信憑性を持たせる」

谷崎のエッセンスが詰まった異色作
 関西と女性崇拝という谷崎文学のエッセンスが詰まった作品。しかしながら、本書で扱われる恋愛は同性愛、しかも女性の同性愛であり、さらには女性の関西弁の口語によって話が紡がれており、他の谷崎作品とは明らかに異なる色を放つ作品である。個人的には女性の同性愛そのものにフォーカスをあてた小説を読んだのはこれが初めてだったので、大変な衝撃を受けた。個人的には裸体の模写をきっかけに二人のヒロインが接近していくところに谷崎のエロティシズムを感じており、気に入っているところだ。この作品にはこの二人のヒロイン(園子と光子)に加えて、園子の夫と綿貫という2人の男性が登場し、最後には4人が密接に絡み、破滅への道を辿って行く。綿貫と光子はやっていることは同じようなものだが、光子の方にはそれほど不快感を抱かなかった。『痴人の愛』を読むと、自分までもが悪女に騙されているようかの気になるのに対し、本書では破滅に追いやられるのはあくまでも女性である園子だからかもしれない。

 冒頭で書いたとおり、関西弁を使うというのは斬新な試みではあったが、これは必ずしも成功していないのではないか。非関西人には読みにくいこと甚だしい。また、口語をそのまま使っているということで、段落分けがほとんど使われておらず、非常に読みにくい。この読みにくさがゆえに、途中で投げてしまう人もいるのではないか。


グラビス 通販
posted by nana at 16:57 | 注目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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